~全てのものに魂があり仏が棲む~
私の作品の多くが説明し難く
難解であるとよく言われます
私自身その問いに度々悩まされるのですが
恐らく私の作品の多くは
日本人独特の感性によるものと推測します
もともと日本は山や海に囲まれた国ですから
自然災害も多く
その事から山や海、あらゆる自然に対して
自ずと畏敬の念を持っていた
国民であったと思うのです
それが八百万の神です
又、日本には一年を通じて四季があります
季節の変わり目を敏感に感じ取る感性等
日本古来より先人達からも見て取れます
私は特に季節の始まりと終わりに其処に存在する
生々しい生気を感じます
それらを特別意識して描くという事はございませんが
日本人なら誰もが持つであろう感覚みたいなものが
自分の中で喚起されている様でなりません
コンクリートに囲まれ雑多な日常を生きる現代人にとって
神経を研ぎ澄まして自然の声を聞く事は
少々難解な事かもしれませんが
生ける魂の気を感じたり気配を察する事はあると思います
少し恐ろしくもあるその存在は厳しくもあり
現世で生きる私達を見守ってくれる
温かな存在でもあるのです
2013年 12月 11日